【今週の感謝】熊本・山都町の人と再会/他人と一緒においしいものを食べること

2018年4月1日日曜日

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昨年訪れた山都町で、お茶畑で作業
夕方18時前。JR・東急田園都市線の溝の口駅近くのドトール。陽の光が柔らかくなる日曜日の夕方は、色んなものが少し優しく感じられる。

今週は、年度内にするべき仕事で立て込んだ。その一方で、隅田川公園で会社の人とお花見したり、先日このブログで紹介した松木正さんの講演会に行ったりと、盛りだくさんだった。

昨日と今日も、朝はフリーランスの仕事に取り組みつつ、午後からさまざまな場所を訪れた。

もっとも、色々と動いて少し疲れたのか、今、ここでパソコンに向き合いながら、少し頭が”のぼせている”ような感覚がある。

こういうときは、一見、充実しているようでいて、何かがあるとすぐに強い不安にも襲われやすいものだ。

改めて、自分がいま、どんな呼吸をしているかを観察し、外側に向かっていた意識を内側に引き戻してみている。

3月26日〜4月1日

 熊本・山都町の人と、新丸ビルで再会


山都町(やまとちょう)は、熊本県の阿蘇山の山麓にある人口約15,000人の町だ。

2016年4月に発生した熊本地震のさい、500軒近くの家屋が損壊したほか、棚田が崩れるといった被害が発生した。

前職時代にお世話になった人との関係で、復興支援に向けた東京でのイベントを手伝うなど、自分がこの町と縁ができたのは16年末のことだ。

その後、17年5月のゴールデンウィークには、現地に4泊し、農作業のお手伝いをしたり、町のさまざまな場所を案内してもらったりした。

このときお世話になった方々が、昨日から今日にかけて、東京に来て、新丸ビルで物販コーナーを開くと、数日前にFacebookで知った。

「これは会いに行かなくちゃ」と思い、予定を調整して、今日の午後、東京駅に向かった。

物販コーナーは、新丸ビルの7階の少し奥まったところに設けられていた。久しぶりなので、そこに向かう途中、「何を話せばいいだろうか」と少し緊張した。

ところが、ぼくの姿が見えるや否や、お世話になっている女性の1人が、「ようやく来たね」と、すぐに手を振ってくれた。

緊張はたちまち溶け、「ご無沙汰しています」と笑って挨拶することができた。

今回来ていたのは、自分の母と同年齢くらいの方々だ。久々にお会いすると、自分でも予想しなかったほどの嬉しさがこみ上げてきた。そこで30分ほど、立ち話をした。


山都町では、この1年の間に、新たな移住者が来たり、僕とほぼ同年代の女性(昨年にお会いした)が本格的に農業を始めたり、ジビエの加工場が新設されたりと、さまざまな動きがあったという。

その一方で、厳しい声も聞いた。

「日本の農家ががんばっても、安い外国産の農産物に押されてしまう。こちらが無農薬で手間暇かけてつくっていても、消費者には安いものを求められる」

「棚田でいくらがんばって米を作っても、大規模農業ほどの価格競争力を出すのは厳しい」

山都町は、中山間地にあるので、田んぼといえば棚田がほとんどだ。

棚田は、熊本市をはじめとする都市部の人たちが使う水を保全するうえで、大切な機能を果たしている。しかし、なかなかそういった側面は評価されないのが現状だ。

(なお、僕も、山都町に関わることで、都市周辺にある農村が、単に食べ物をつくることにとどまらない様々な役割を果たしていることを知った。

こうした現状を少しでも改善しようと、写真で紹介したお米のお菓子といった、さまざまな試みを進めているという。

 個人的には、昨年に無職状態になったとき、極端に支出を絞ったので、外国産の農産物をつかった安い食事にばかり走るようになった。

そんな反省もあり、現場で農業に携わっている方の言葉は重く響いた。

山都町には、今年5月のゴールデンウィークにも行く予定だ。そのとき、またこの町については書きたい。

抹茶スイーツを食べて


諸用があり、昨日の昼、渋谷で初対面の人と会った。

事前のメッセージのやり取りで、その人が抹茶スイーツ好きだと聞いたので、抹茶スイーツのメニューがあるカフェを事前にネットで探しておいた。

ところが、お目当てのお店に行ったところ、実は店頭販売だけで、カフェスペースがないということを知った。

仕方なく、近くのカフェに行ってお茶をしたのだが、なんだか、悔しい気持ちがした。

そこで、帰る前に、「やっぱり抹茶スイーツ食べにいきませんか。ぼくが奢るんで」と誘った。

そうして訪れた「ななや」というお店の抹茶ジェラートは、これまで食べたどんな抹茶アイスよりも抹茶の味が濃く効いていたが、とても上品な味わいだった。

「これ、めっちゃ美味しいですね!」「そうですね」「知ってますか、外国の人に今、抹茶スイーツってブームなんですよ」。

抹茶ジェラートを囲みながら、そんな他愛のない話をしていると、なんだか幸せな気持ちになってきた。

ふと、「自分ひとりでこれを食べても、美味しいとは思うだろうけど、幸せだとは感じないだろうな」と思った。

(そもそも、僕はケチな性分なので、一人でいると、なかなかこうしたものを食べようという気にならない)

必要な会話が終わったあとの、リラックスした時間だったからもあるだろう。しかし、他人と一緒においしいものを食べるって、幸せなことだなあと、改めて感じた。

自分と一緒の時間を過ごしてくれたその方に、改めて感謝したい。


このほか、今日は川崎市で開催された春祭りである「かなまら祭」に行ってきた。これも、日本の祭の持つエネルギーを直に感じられる、すばらしい体験だった。この話は日を改めて書きたい。


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