【今週の感謝】確定申告でミスって税務署を訪れたら・・・

2018年3月25日日曜日

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街中を歩くと、さまざまな場所で春の芽吹きを感じました。

夜19時。二子玉川のカフェ。

今日の夕方は、ヨガスタジオで体を動かした後、渋谷のセンター街にあるラーメン屋に行った。

普段は節約のため、外食で立ち寄るのはファストフードばかりだが、今日は少し美味しいものが食べたい気分だったのだ。

入ったのは、30席ほどの広さの博多ラーメンの店。「らっしゃいませー」と女性の店員さんの元気な声が響いた。

外国人の客が多い渋谷らしく、英語や中国語にも対応したタッチパネルが置かれていた。これで豚骨ラーメンを注文すると、5分もしないうちに運ばれてきた。


レンゲでスープをすくって、ひとさじ飲むと、こってりとしているが、煩すぎない味が口内に広がった。

ラーメンは、人によってとかく好みが分かれるものだ。他人が「うまい」と言っていても、自分の口に合うかどうかは分からない。ただ、「今日のは、当たりだな」と思った。


個人的にとても好きな作家で、2010年に直木賞を受賞した白石一文氏の作品に、『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』という小説がある。

この小説の主人公は、文藝春秋と思しき名門雑誌の編集長を務める40代半ばの敏腕編集者だが、胃がんを患い、胃の大部分を摘出したという経緯がある。

そのため、蕎麦のようなもの以外、あまり食べることができないうえ、再発防止の薬の副作用でたびたび気分がだるくなる様子が文中で詳細に描かれている。

「胃がないって、どんな感覚なんだろう」。ちょっとお腹がきゅうっとする思いをしながら、この本のページを繰った記憶がある。

僕も、20代のころに比べて胃は弱ってきており、食べられる量は減ってきている。

それでも、ときどきこうして美味しいものを味わえる。それは、決して当たり前のことではないことだと、小説を思い出しながら、改めて噛み締めた。

美味しいものを味わえる胃と舌があること、美味しいものを作ってくれる人がいること、その食材となってくれた生き物、食材を育んでくれた地球に感謝し、一口一口味わいながら食べた。

3月19〜25日

溝の口の税務署を訪ねたら・・・


先日、無事に(人生初の)確定申告の書類を作成して、郵送で税務署に送った。

「ようやくお役御免だ」という気分でいたのだが、先週の半ば、突如として税務署から電話がかかってきた。

「やっぱなんか問題があったのか」と暗い気持ちで電話に出たのだが、用件は、書類の不備ではなかった。

郵送で送った書類の中に、誤って個人情報を含む身分証明書を入れてしまっており、「こちらでは長期間の保管ができないので、取りに来てくれないと、交番に届けなければなりません」とのことだった。

税務署の職員の方が少し困った声で言うのを聞いて、こちらも「忙しいときに、余計な手間をおかけしてスンマセン」という気分になった。


税務署が平日しか空いていないということで、先日の火曜日、会社を少し遅刻して、税務署に行った。

僕が行った先である川崎北税務署は、JRあるいは東急田園都市線の溝の口駅から歩いて10〜15分くらいの距離にある。

普段、あまり溝の口を歩くことはないのだが、税務署に向かう道すがら、町の景観に目を惹かれた。



少し古民家風の建物を多く見かけたほか、江戸時代のような蔵が立っている公園や、少しジブリの映画を思わせる土管などもあった。

「溝の口って、こんな面白そうな場所だったんだ」。つい、ワクワクした気分になった。


この公園が気になって、昨日も少し立ち寄ったところ、休日のゆったりとした空気の中、数人の子どもたちが、歓声を上げながら走り回っていた。

彼女たちを見ながら、以前、ミヒャエル・エンデの童話『モモ』に、子どもたちが空想の中で、大海原を大冒険するシーンがあったのを思い出した。

あの子どもたちも、いったいどんな空想をお互いの間で描いていたのだろうか。


正直なところ、税務署から電話がかかってきたときには、「あー、こんな忙しいときに、なんでわざわざ税務署に行かなきゃいけないんだ」と感じた。

しかし、いつもと違うことをすると、発見があるものである。いつもと違う時間を与えてくれた偶然に感謝をしたいと思った。

花見の季節


今週から、東京近郊は一斉に花見シーズンが訪れた。

僕の住んでいるところの近くにも、有名ではないが、素晴らしい桜並木がある。

ピンク色の桜が色づくと、いつもはただの駅前が、空間そのものが変容したように感じる。

目を楽しませる豊かな変化をもたらしてくれる自然の作用に、改めて感謝をしたいと思った。







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